物件を購入する(借りる)際の心構え
ここまでで、物件の検索方法、修繕の有無など、具体的な行動を取れ始めているので、徐々に購入に近づいてきています。
ここまで来ると、「おっ、これは」と思える物件に出会うこともあるのですが、ここで購入するに向けて心構えについて少し補足していきます。
買うことが目的になり始める
このフェーズで、かつ購入経験が少ない方が非常によくおちいるのが、投資効果のある物件を買ってインカム(家賃収入)を得ること、キャピタルゲイン(売却益)を得ることであったはずが、徐々に自分の努力を正当化するために条件の妥協などを始め買うことそのものが目的化してしまうことです。
条件を適正に見極め、徐々に相場感を磨き、当初相場とはかけ離れた条件設定をしている場合に、その条件を補正することは問題ありません。
ですが、購入するために実際市場に出いてる物件に条件を近づけてしまい、購入するためだけに閾値を下げ、妥協してしまう行為は非常に危険です。
何事においても重要なので、冷静にその条件で自分が勝てる条件が満たせているのか、あえて言うならば冷酷に見極めましょう。そして、負けてしまう可能性が高い(下手をすれば潜んでいたリスクの見逃しなどではなく、購入時点で負けが確定している物件を掴まされるなど)物件を買うぐらいであれば、買わない方がマシと自分を戒めましょう。
物件は必ず、今後もあなたの前に無限に現れます。
冷静に判断するには
必ず数値で判断するようにしましょう。
購入額、利回り、入居率(逆に言えば空室率)、修繕費などを駆使してシミュレーションを実施しましょう。
あらゆるリスクを数値に落とし込んでしまえば、後は儲かる物件なのか儲からない物件なのか、いつ回収が終わる物件なのか、その回収時期は今後の自分の、自分の会社の経営上適正なのかを考えていくことが出来ます。
よく分からないものも、仮定を置いて数値化しましょう。ずれがあるようであれば、逐次補正していきましょう。一番悪いのは「よく分からない」と考え、数値に落とし込む行為を諦めた時、それはあなたにとって真のリスクとなってしまいます。
逆にシミュレーションされ、リスク顕在時の数値も抑え、その際においても負けない、もしくは対応する手段を持っている状態にすれば、既にリスク対策はほぼ完了していると言うことが出来ます。